ISO14064とは|GHG算定・検証の国際規格 Part1〜5と保証の実務

2026.09.18
環境情報

GHG排出量の算定といえばGHGプロトコルの名前が先に出ます。では、その算定結果を第三者が検証するときに何を基準にするのか。ここで登場するのがISO 14064です。

この規格が日本で急に実務の話になってきた理由があります。2026年7月に公布された改正金融商品取引法が、有価証券報告書でのSSBJ基準による開示とあわせて第三者保証を法律に位置づけたためです。保証を受ける側も、依頼する側も、検証の国際規格を知らずには進みません。

そしてもう一つ。ISO 14064はPart 1〜3で完結していません。2025年にPart 4、2026年にPart 5が加わり、Part 1と2は改訂作業に入っています。この記事では、ISO公式の情報にもとづいて5つのPartがそれぞれ何を定めているのか、GHGプロトコルとどう併存するのかを整理します。

※本記事は2026年9月時点のISO公式サイトの情報にもとづく解説です。規格は改訂されるため、最新の版・価格・発行状況はISO公式でご確認ください。

この記事の目次

ISO 14064とは|GHGの算定と検証の国際規格

何を定めている規格か

ISO 14064は、温室効果ガス(GHG)の定量化・報告と、その検証に関する国際規格のシリーズです。策定しているのはISO/TC 207/SC 7(環境マネジメントの専門委員会のうち、GHGマネジメントを扱う分科委員会)です。同じ分科委員会からは、輸送に特化したISO 14083も出ています(ISO14083とは)。なお、算定・検証を担うSC7に対し、算定結果の「表示」を定める規格は別の分科委員会(SC3)が策定しており、ISO14026とはがその代表です。

シリーズという言い方が大事で、1本の規格ではありません。組織の排出量を数える規格、プロジェクトの削減量を数える規格、そしてそれらの「GHG声明」を検証する規格が、Partとして分かれています。ISO公式では、これらを含む一群をISO 14060ファミリーと総称しています。

ここで押さえておきたい用語がGHG声明(GHG statement)です。企業が「当社の2025年度の排出量はこれだけです」と対外的に示すもの全体を指します。Part 3は、この声明を検証(verification)または妥当性確認(validation)する側の規格です。

「GHGプログラム中立」という設計

ISO 14064を理解するうえで決定的なのが、ISO公式が繰り返し述べている一文です。「ISO 14064シリーズはGHGプログラム中立である」。そして適用されるGHGプログラムがある場合、そのプログラムの要求事項はISO 14064シリーズの要求事項に「追加される」と書かれています。

この設計は、実務にそのまま効きます。つまりISO 14064は、特定の制度や基準と排他ではないのです。GHGプロトコルで算定していても、J-クレジット制度のような制度に参加していても、ISO 14064は土台として重ねて使えます。「GHGプロトコルかISO 14064か」という二者択一の問いは、そもそも設定が誤っているということになります。

5つのPart|Part 4とPart 5が加わった

一覧で見る5つのPart

日本語の解説では「ISO 14064はPart 1〜3の3部構成」と書かれていることが多いのですが、2026年9月時点では5つのPartが発行されています。

規格 内容 版・発行 価格
ISO 14064-1:2018 組織レベルのGHG排出量・除去量の定量化と報告。組織のGHGインベントリの設計・開発・管理・報告・検証の要求事項を含む 第2版/2018年12月(47ページ) CHF 196
ISO 14064-2:2019 プロジェクトレベルのGHG排出削減量・除去量増加の定量化・モニタリング・報告。プロジェクトの計画やGHG源の特定・選定の要求事項を含む 第2版/2019年 CHF 155
ISO 14064-3:2019 GHG声明の検証・妥当性確認。組織・プロジェクト・製品のGHG声明に適用できる 第2版/2019年4月 CHF 225
ISO/TS 14064-4:2025 Part 1の適用指針。組織境界・報告境界の設定手順、カテゴリごとの定量化方法、不確かさの透明性まで。技術仕様書(TS) 第1版/2025年11月(92ページ) CHF 227
ISO 14064-5:2026 検証・妥当性確認を遠隔で行う指針。計画、リスク評価、遠隔での活動・技法の実施 第1版/2026年 CHF 67

価格はISO公式ストアの英語版の表示(スイスフラン)。出典:ISO公式サイトの各規格ページより作成。

Part 1・2・3|組織・プロジェクト・検証

3つの役割分担はシンプルです。Part 1が組織、Part 2がプロジェクト、Part 3が検証。

Part 1は、企業や自治体といった組織単位で排出量と除去量を数えて報告するための規格です。インベントリ(排出量の目録)をどう設計し、どう管理し、どう報告するかまでを含みます。

Part 2は視点が変わってプロジェクト単位です。「この設備を入れたことで、何もしなかった場合に比べてどれだけ削減できたか」を数える規格で、カーボンクレジットの世界と近い発想です。ベースラインとの比較という考え方がここに入ります。

ISO公式が挙げている要求事項は具体的です。GHGプロジェクトの計画、プロジェクトおよびベースラインシナリオに関連するGHGの「源・吸収源・貯蔵庫」(SSR)の特定と選定、モニタリング・定量化・文書化とプロジェクトパフォーマンスの報告、そしてデータ品質の管理です。SSRという考え方が入るのがPart 1との違いで、「どこから出てどこへ吸収されるのか」を選び出す段階そのものが要求事項になっています。本体は26ページと、Part 1の47ページより薄い構成です。

Part 3が検証側です。注目したいのは適用範囲が「組織・プロジェクト・製品」の3つに及ぶ点です。Part 1とPart 2には対応する規格がありますが、製品のGHG声明はPart 1・2の範囲外です。それでもPart 3は製品の声明も検証できる建てになっています。カーボンフットプリントの検証がここに乗ってくる、と理解すると腑に落ちます。

Part 3には、「検証(verification)」と「妥当性確認(validation)」が別の条項として置かれています。Part 5の適用条件が「検証者はISO 14064-3:2019の6.1.4.2」「妥当性確認者は同7.1.6」と別々の条項を指していることからも、この分離が読み取れます。実務では両方をまとめて「第三者検証」と呼びがちですが、規格の上では手続きが分かれているということです。

Part 4(2025年)|TR 14069の後継

ISO/TS 14064-4:2025は2025年11月に発行された新しい文書で、位置づけは「ISO 14064-1の適用指針」です。Part 1が「何を満たすべきか」を定める仕様なのに対し、Part 4は「どう当てはめるか」を説明します。92ページと分量があります。

ここで重要な系譜があります。ISO公式のライフサイクル表示によれば、Part 4はISO/TR 14069:2013の後継です。TR 14069は廃止(Withdrawn)となり、その位置にPart 4が入りました。TR 14069を参照していた資料や社内手順が手元にあるなら、参照先を差し替える必要があるということです。

中身は実務そのものです。組織境界の設定について、支配力アプローチ(財務または運営)か出資比率アプローチかを選ぶ手順、報告境界の設定として定量化・報告すべき直接排出と間接排出を特定する手順、排出カテゴリごとの境界と定量化方法論の指針が示されます。さらに結果の不確かさについても透明性を促す指針が置かれ、付属書Aにはデータベースの参照リストが載っています。

Part 5(2026年)|リモート検証の指針

ISO 14064-5:2026は、この家族のなかでいちばん新しく、いちばん安い規格です(CHF 67)。テーマは「検証・妥当性確認を遠隔(リモート)で行う活動と技法の指針」です。

適用の条件が具体的に書かれています。検証者がISO 14064-3:2019の6.1.4.2に定める状況について、現地やサイトへの訪問を必要としないと判断した場合、または妥当性確認者が同7.1.6に定める遠隔で実施できる活動・技法を証拠収集計画に含められると判断した場合に使われます。Part 3の条項に紐づいた「上乗せの指針」という構造です。

遠隔で行える活動として挙げられているのは、人や文書への照会、分析的テスト、再計算、見積りのテスト、クロスチェック、照合などです。検証者のリスク評価が現地での活動を要求しない場合に限られます。

これは保証コストに直結する話です。国内外に多数の拠点を持つ企業にとって、どこまで現地訪問が必要でどこからリモートで足りるのかは、保証の費用と期間を大きく左右します。2026年に指針が整ったことは、その交渉の土台ができたことを意味します。

GHGプロトコルとの関係|どちらを使うのか

実務でいちばん多い疑問がこれでしょう。結論から言えば、競合ではなく役割が違います。

GHGプロトコルは、WRIとWBCSDが策定した算定の事実上の世界標準で、Scope1・2・3という区分でおなじみです。一方ISO 14064は国際標準化機構の規格で、Part 3という検証の規格を持っていることが構造的な違いです。GHGプロトコルには、これに正面から対応する検証規格がありません。

そして前述のとおり、ISO 14064はGHGプログラム中立です。GHGプロトコルに沿って算定した結果を、ISO 14064-3にもとづいて検証してもらう——この組み合わせは矛盾しません。組織境界の考え方も共通の土台に立っており、Part 4が示す支配力アプローチ/出資比率アプローチという整理は、GHGプロトコルの組織境界の考え方と同じ枠組みです。

ISOの他の規格との関係も整理しておきます。ISO14001は環境マネジメントシステムの規格、ISO50001はエネルギーマネジメントの規格で、いずれも「仕組みを回す」ための規格です。それに対しISO 14064は数値を出して確かめるための規格です。ISO14068(カーボンニュートラル)は、その数値を前提に「ニュートラルを主張できるか」を規定します。層が違う、と捉えるとすっきりします。

なぜ日本で実務の話になったのか|保証の法定化

ISO 14064が日本で急に現実味を帯びたのは、開示制度の変化が理由です。

2026年2月20日に公布・施行された改正開示府令により、時価総額1兆円以上の東証プライム市場上場会社にSSBJ基準に従った開示が義務づけられました。さらに2026年7月に公布された改正金融商品取引法が、有価証券報告書でのSSBJ基準開示(第26条の4)とあわせて第三者保証(第26条の5)を法律に位置づけました。施行日は2027年4月1日です。

ここで注意が必要です。保証の対象となる会社は第26条の5の「政令で定める会社」とされており、その政令はまだ制定されていません。つまり「誰がいつから保証を受けるのか」は確定していない段階です。詳しくはSSBJ基準とはで整理しています。

それでも準備の方向は見えています。保証を受けるということは、自社のGHG声明が第三者の検証に耐える状態でなければならないということです。Part 3が何を求めるのかを知っておけば、算定の記録や証跡をどう残すべきかが逆算できます。有価証券報告書のサステナビリティ開示の実務と地続きの話です。

改訂の状況|Part 1・2は作業中

もう一つ、知っておくと判断が変わる情報があります。Part 1とPart 2は、すでに改訂作業に入っています。

ISO公式のステータス表示では、ISO 14064-1:2018の段階が「International Standard to be revised(90.92)」となっており、改訂予定であることが示されています。そして改訂版にあたる作業原案がすでに存在します。ISO/WD 14064-1.2とISO/WD 14064-2.2です。

この2つの文書には、それぞれ「Will replace ISO 14064-1:2018」「Will replace ISO 14064-2:2019」と明記されており、いずれも第3版(Edition 3)として作られています。段階はどちらも「Close of comment period(20.60)」です。

この段階の読み方が実務では大事になります。ISOの規格開発は10番台(提案)・20番台(作成)・30番台(委員会)・40番台(照会)・50番台(承認)・60番台(発行)と進みます。20.60は「作成段階で作業原案への意見募集が締め切られた」ところで、発行までにはまだ複数の段階が残っています。来月に改訂版が出る、という位置ではありません。

そして現行版が無効になったわけでもありません。Part 1・2・3はいずれも2024年に最終レビューされ、現行版が有効であることが確認されています(Part 3の段階は「International Standard confirmed(90.93)」)。

実務上の含意はこうです。いま取り組むならPart 1:2018で問題ない。ただし第3版が準備されている前提で、社内手順を規格の条項番号に固く結びつけすぎないほうが、あとの差し替えが楽になります。Part 4がISO/TR 14069を置き換えたように、参照先は動きます。手順書には「ISO 14064-1の最新版による」と書いておき、条項番号は別表に切り出しておく——それだけで改訂時の作業量が変わります。

調べるときの注意|規格番号ではなく「版(年)」を見る

ISO 14064を日本語で調べると、旧版を前提にした解説が上位に残っています。ここは実務で事故になりやすいところです。

ISO公式のライフサイクル表示を見ると、ISO 14064-1:2006 と ISO 14064-2:2006 はいずれも廃止(Withdrawn)で、現行はPart 1が2018年版(第2版・47ページ)、Part 2が2019年版(第2版・26ページ)です。両者とも2024年の最終レビューで現行版であることが確認されています。

つまり「ISO 14064-1」という番号だけでは、どの版の話をしているのか決まりません。社内資料でも外部の解説でも、番号のうしろの年(:2018 / :2019)まで見る。それだけで、廃止された版の要求事項を引き写してしまう事故が防げます。Part 4がISO/TR 14069:2013を置き換えた件も、同じ性質の話です。

企業はどこから手をつけるか

優先順位をつけると、3段階になります。

第一に、自分がどのPartの当事者かを見分けること。自社の排出量を数えて開示するならPart 1(と適用指針のPart 4)。削減プロジェクトでクレジットを創出するならPart 2。検証を受ける立場ならPart 3を読む相手が検証機関で、自社は「何を見られるか」を知る側になります。なお、その検証機関自体に求められる力量・公平性の要件は、別の規格(ISO14065とは)が定めています。

第二に、算定の土台を固めること。ISO 14064はGHGプログラム中立なので、いまScope3まで含めてGHGプロトコルで算定しているなら、それを捨てる必要はありません。むしろ組織境界の決め方と、その根拠の記録が検証の要になります。温室効果ガスの種類ごとの扱いも、記録の粒度に関わってきます。

第三に、保証のコスト設計を早めに考えること。Part 5が示すリモート検証の範囲は、拠点数の多い企業ほど効きます。検証機関と話す段階で「どこまで遠隔で可能か」を論点として持っておくと、見積りの根拠が理解しやすくなります。

まとめ

  • ISO 14064はGHGの定量化・報告と検証の国際規格シリーズ。策定はISO/TC 207/SC 7で、ISO 14060ファミリーの一部。
  • 2026年9月時点で5つのPartが発行済み。Part 1が組織、Part 2がプロジェクト、Part 3が検証・妥当性確認、Part 4(2025年11月)がPart 1の適用指針、Part 5(2026年)がリモート検証の指針。
  • Part 4はISO/TR 14069:2013の後継。TR 14069は廃止されたため、参照先の差し替えが必要。
  • 「GHGプログラム中立」が設計思想。GHGプロトコルとは排他ではなく、算定はGHGプロトコル、検証はISO 14064-3という組み合わせが成り立つ。
  • 日本では改正金商法第26条の5で第三者保証が法律に位置づけられた(施行2027年4月1日)。ただし対象会社を定める政令は未制定。
  • Part 1・2は第3版の作業原案が存在(ISO/WD 14064-1.2/-2.2、段階は20.60=意見募集締切)。ただし発行はまだ先で、現行版は2024年のレビューで有効性が確認済み。

greenoteでは、ESG・サステナビリティをわかりやすく発信しています。ご相談はお気軽にどうぞ。

お問い合わせはこちら

出典・参考資料(一次情報)

リンク先は2026年9月時点で確認したISO公式サイトの情報です。版・価格・発行状況は改訂されるため、最新は各公式ページでご確認ください。

ISO公式(各規格ページ):
ISO 14064-1:2018(組織レベルの定量化・報告)/
ISO 14064-2:2019(プロジェクトレベル)/
ISO 14064-3:2019(GHG声明の検証・妥当性確認)/
ISO/TS 14064-4:2025(Part 1の適用指針・TR 14069の後継)/
ISO 14064-5:2026(リモートでの検証・妥当性確認の指針)

改訂作業中の文書:
ISO/WD 14064-1.2(第3版の作業原案・ISO 14064-1:2018を置き換える予定)/
ISO/WD 14064-2.2(第3版の作業原案・ISO 14064-2:2019を置き換える予定)

よくある質問(FAQ)

Q. ISO 14064とは何ですか?

A. 温室効果ガス(GHG)の定量化・報告と、その検証に関する国際規格のシリーズです。ISO/TC 207/SC 7が策定しており、ISO 14060ファミリーの一部として位置づけられます。組織レベル、プロジェクトレベル、そしてGHG声明の検証というように、Partごとに役割が分かれています。

Q. ISO 14064は何部構成ですか?

A. 2026年9月時点で5つのPartが発行されています。Part 1(2018年・組織レベル)、Part 2(2019年・プロジェクトレベル)、Part 3(2019年・検証と妥当性確認)に加えて、ISO/TS 14064-4(2025年11月・Part 1の適用指針)とISO 14064-5(2026年・リモートでの検証の指針)があります。日本語の解説ではPart 1〜3の3部構成と書かれていることが多いため、注意が必要です。

Q. GHGプロトコルとどちらを使えばよいですか?

A. 二者択一ではありません。ISO公式は「ISO 14064シリーズはGHGプログラム中立である」と明記しており、適用されるGHGプログラムがある場合はその要求事項が追加されるとしています。GHGプロトコルで算定した結果をISO 14064-3にもとづいて検証してもらう、という組み合わせが成り立ちます。構造的な違いは、ISO 14064がPart 3という検証の規格を持っていることです。

Q. ISO/TR 14069はどうなりましたか?

A. 廃止(Withdrawn)となり、ISO/TS 14064-4:2025が後継として発行されました。ISO公式のライフサイクル表示でこの置き換えが示されています。ISO/TR 14069:2013を参照している社内資料や手順書がある場合は、参照先を差し替える必要があります。

Q. 検証はリモートでもできますか?

A. 2026年に発行されたISO 14064-5が、その指針を示しています。検証者がISO 14064-3:2019の6.1.4.2に定める状況について現地訪問を必要としないと判断した場合などに適用され、人や文書への照会、分析的テスト、再計算、見積りのテスト、クロスチェック、照合といった活動が遠隔で行えるとされています。ただし検証者のリスク評価が現地での活動を要求しない場合に限られます。

Q. 日本の開示制度と関係がありますか?

A. あります。2026年7月に公布された改正金融商品取引法が、有価証券報告書でのSSBJ基準開示(第26条の4)とあわせて第三者保証(第26条の5)を法律に位置づけました。施行日は2027年4月1日です。ただし保証の対象となる会社は「政令で定める会社」とされており、その政令はまだ制定されていないため、誰がいつから保証を受けるのかは確定していません。

Q. ISO 14064-2の要求事項は何ですか?

A. ISO公式の記述では、GHGプロジェクトの計画、プロジェクトおよびベースラインシナリオに関連するGHGの「源・吸収源・貯蔵庫」(SSR)の特定と選定、モニタリング・定量化・文書化とプロジェクトパフォーマンスの報告、そしてデータ品質の管理が要求事項として挙げられています。現行版はISO 14064-2:2019(第2版・2019年4月・26ページ)で、2024年の最終レビューで現行版であることが確認されています。なお2006年版は廃止(Withdrawn)です。

Q. ISO 14064-1で中心になる用語は何ですか?

A. ISO公式の記述に沿って押さえるなら、まず「GHG声明(GHG statement)」と「GHGインベントリ」です。Part 1は組織のGHGインベントリの設計・開発・管理・報告・検証の要求事項を含みます。あわせて「組織境界」と「報告境界」の区別が実務の中心になります。適用指針のISO/TS 14064-4:2025では、組織境界を支配力アプローチ(財務または運営)または出資比率アプローチで設定し、そのうえで報告境界として定量化・報告すべき直接排出と間接排出を特定する、という手順が示されています。Part 2ではさらに「源・吸収源・貯蔵庫(SSR)」が加わります。

関連記事

目次