バイオマス発電とは|燃料の種類・カーボンニュートラルの論点と2026年度の制度変更を解説

2026.08.27
再生可能エネルギー

バイオマス発電は、木材や農業残渣などの生物資源を燃やして電気をつくる再生可能エネルギーです。太陽光や風力と違って天候に左右されにくく、燃料をためて使える点が特徴です。一方で「燃やしているのに、なぜ排出ゼロと数えるのか」「輸入燃料に頼っていいのか」という論点が常について回ります。

この記事では、バイオマス発電の仕組みと燃料の区分、カーボンニュートラルとされる理由と批判、2026年度から始まった制度変更(新規認定の対象外・持続可能性証明の一元化)、そして電気や熱を使う企業側から見た実務論点を整理します。

※本記事は2026年8月時点の公表情報にもとづく解説です。制度・数値は変わり得るため、最新・確定の内容は各公式情報をご確認ください。

この記事の目次

バイオマス発電とは|燃料の種類と仕組み

資源エネルギー庁は「バイオマス」を動植物などから生まれた生物資源の総称と定義し、バイオマス発電はこの生物資源を直接燃焼したりガス化したりして発電するものと説明しています。ボイラーで蒸気をつくってタービンを回す方式が主流で、規模の小さい設備ではガス化やORC(有機ランキンサイクル)も使われます。

4つの燃料区分(FIT・FIP制度上の分類)

制度上は燃料によって区分が分かれ、買取価格も異なります。同じ「バイオマス発電」でも、燃料が国産の未利用材か、輸入したPKS(パーム椰子殻)か、廃棄物かで、経済性も環境評価もまったく違います。

間伐材等由来
国内の森林から出る未利用材。価格区分は最も高く、林業振興と結びつく区分です。
一般木質・農作物残渣
輸入木質ペレットやPKSを含む区分。大型案件はここに集中してきました。
建設資材廃棄物
解体木材などのリサイクル。価格区分は低めに設定されています。
一般廃棄物・その他
自治体のごみ焼却発電、食品残渣、下水汚泥などが含まれます。

日本の導入量は太陽光に次ぐ規模

FIT・FIP制度におけるバイオマス発電の認定量は715.8万kW(2026年3月末時点)です。導入量(新規認定分)は668.0万kWで、太陽光7,300.5万kWに次ぐ2位、風力504.6万kWを上回ります。移行認定分を含めた導入量は803.8万kWです。

政府の認識としてより重要なのは、FIT制度開始前の導入量と認定量を合わせた容量が1,070万kWとなり、2030年エネルギーミックスの水準(800万kW)を既に超えているという整理です(調達価格等算定委員会「2026年度以降の調達価格等に関する意見」2026年2月5日)。この「すでに超過している」という前提が、後述する制度変更の背景になっています。

「カーボンニュートラル」とされる理由と3つの論点

なぜ排出ゼロと数えられるのか

バイオマスを燃やすとCO2は出ます。それでも排出ゼロと数えられるのは、植物が成長する過程で大気中のCO2を吸収しており、燃焼で放出されるのはその吸収分だという考え方(カーボンニュートラル)に立つためです。温室効果ガスの算定ルールでも、バイオマス燃焼由来のCO2は化石燃料とは別に扱われます。

ただしこの前提には、次の3つの論点が指摘されてきました。

  • ①時間のズレ:燃焼は一瞬でも、樹木が再び同じ量のCO2を吸収するには数十年かかります。
  • ②燃料の輸送と加工:海外から輸入する場合、伐採・チップ化・ペレット成形・海上輸送で化石燃料を使います。ここは排出ゼロではありません。
  • ③森林への影響:需要が増えることで、本来残すべき森林が伐採される懸念が国内外のNGOから示されています。

ライフサイクルGHGという歯止め

②に対する制度的な歯止めがライフサイクルGHG(LCA GHG)の基準です。燃料の栽培・収集から輸送・加工・発電までを通した排出量を計算し、化石燃料と比べて一定割合以上削減できていることを求めます。現行では50%削減(90g-CO2eq/MJ電力)または70%削減(54g-CO2eq/MJ電力)という水準が用いられています。

2031年度以降の水準(80%削減=36g-CO2eq/MJ電力が参考として示されています)は、事業者への影響や燃料の供給可能性を踏まえて引き続き検討中で、結論は先送りされています。判断材料としてEUのRED IIIの運用状況、生産国の電力排出係数、熱電併給の導入などが挙げられています。

2026年度からの制度変更|新規認定の対象外に

輸入依存の大型案件と液体燃料は対象外へ

制度の方向は明確に転換しました。一般木材等のうち1万kW以上の区分と液体燃料は、2026年度以降、FIT・FIPの新規認定の対象外となりました。輸入燃料に依存した大型案件を制度で支えることを止める、という判断です。

一方、2027年度については「来年度までに自立化に向けた取組に一定の進捗が見込まれることを前提に、引き続き支援を行うことを基本としつつ」検討するとされており、コストデータに上昇が見られる場合は上昇分を適切に反映する方向も示されています。単純な「支援縮小の一本道」ではない点は、価格交渉の前提として押さえておく価値があります。

持続可能性の証明が2026年4月に一元化

2026年4月から、輸入木質バイオマスの持続可能性の証明方法が林野庁の「木質バイオマス証明ガイドライン」に整理・統合されました。あわせてライフサイクルGHGを確認できる第三者認証スキームにPEFC(輸入木質バイオマス)とMSPOのCoC認証MS2751(PKS等)が追加され、既存のRSPO・RSB・GGL・ISCC・SBPなどと並びます。

もう一つ実務上大きいのが、輸入木質バイオマスについて、クリーンウッド法(改正木材関連事業者法、2025年4月施行)にもとづき合法性が確認された燃料の調達・使用が求められると整理されたことです。燃料を扱う製紙・製材・合板などの事業者や、自社ボイラーを持つ工場は、この合法性確認の枠組みに直接関わります。

専焼と混焼、そして熱電併給

バイオマスの使い方は3通りあります。

  • 専焼:バイオマスだけを燃やす方式。中小規模が多く、モデルプラントの想定は6,300kW級です。
  • 混焼:石炭火力などにバイオマスを混ぜて燃やす方式。既存設備を使えるため導入しやすい一方、混焼率が数%程度にとどまることも多く、削減効果は限られます。木質を混焼する事業所は58事業所(うち石炭46事業所)と集計されています。
  • 熱電併給(コージェネレーション):発電と同時に熱も使う方式。木質バイオマスエネルギー利用動向調査(2024年)では、発電機452基のうち熱電併給が217基(約48%)で、FIT・FIP売電は325基(約72%)です。

熱の使い方は現実的です。同調査では1,327事業所のうち1,157事業所がボイラーを保有し、製造業546基・農業332基。用途は暖房618基、木材の乾燥300基、給湯329基と、産業用途に根づいています。電気にする前に熱として使うほうが効率がよいのが、バイオマスの基本的な性質です。

燃料の供給構造も押さえておきたい点です。木質ペレットの利用量は528.5万トン(2024年、前年比34.1%増)に達しましたが、輸入量は638.1万トン、国産ペレット生産はわずか15.2万トンで、総供給量653.3万トンの2.4%にすぎません。「国産に切り替える」と決めても、供給量の壁があるということです。

発電方式と規模感|蒸気タービン・ガス化・ORC

バイオマス発電と一口に言っても、技術と規模はさまざまです。木質バイオマスエネルギー利用動向調査(2024年)にもとづくと、国内の発電機の姿は次のように整理できます。

  • 蒸気タービン(主流):燃料を燃やして蒸気をつくりタービンを回す方式。大規模ほど効率が上がるため、FIT・FIPの大型案件はほぼこの方式です。なお統計上の平均出力には、木質を混焼する大型石炭火力(混焼発電機を持つ58事業所のうち石炭が46事業所)が含まれるため、数万kWという平均値を「バイオマス専焼の典型」と読まないよう注意が必要です。
  • ガス化発電(小型):木質チップを蒸し焼きにして可燃ガスを作りエンジンを回す方式。平均出力は150kW前後と小さく、地域の熱電併給に向きます。燃料の品質(含水率・形状)への要求が厳しいのが実務上の難所です。
  • ORC(有機ランキンサイクル):水より低い温度で沸騰する媒体を使う小型発電。平均出力は100kW未満で、熱利用が主・発電が従という位置づけです。

規模の分布も特徴的で、発電機の取得時期は2010年以降が約72%(324基)とFIT制度開始後に集中しています。裏を返せば、調達期間20年の満了(卒FIT)が2030年代に一斉に来る構造だということです。

「電気より熱」が効率の本筋

燃料のエネルギーのうち電気に変換できるのは、小規模プラントでは2〜3割程度にとどまります。残りの多くは熱です。だからこそ熱電併給(コージェネレーション)や熱専用利用が効率の本筋で、実際に国内の発電機452基のうち約48%(217基)が熱電併給です。発電だけで採算を取ろうとするより、乾燥・暖房・給湯といった熱需要とセットで設計するのがバイオマス活用の定石です。

廃棄物系バイオマスの実務|ごみ焼却発電とバイオマス比率

木質ばかりが注目されますが、制度上のバイオマスには一般廃棄物(ごみ焼却)・食品残渣・下水汚泥・建設資材廃棄物も含まれます。自治体の清掃工場の発電はその代表例で、企業にとっても関わりが生まれる領域です。

  • バイオマス比率の考え方:ごみにはプラスチックなど化石由来のものが混ざっています。そのため廃棄物発電では、燃やしたもののうち生物由来の割合(バイオマス比率)を求め、その割合分だけを再エネとして扱うのがルールです。混焼の再エネ按分と同じ発想です。
  • 企業の接点①:廃棄物の出し手として:自社の食品残渣や木くずが処理先でエネルギー回収されているかは、廃棄物処理の委託先選定やサーマルリサイクルの説明に関わります。
  • 企業の接点②:電気の買い手として:清掃工場由来の電力を地域新電力経由で調達する枠組みは、地産地消の再エネ調達として広がりつつあります。バイオマス比率分が再エネとしてカウントされる点は契約前に確認が必要です。

コスト構造|「燃料費の塊」という電源の特性

バイオマス発電のコスト構造は、太陽光・風力と根本的に異なります。太陽光の費用はほぼ初期投資ですが、バイオマスは運転中ずっと燃料費がかかり、それが発電コストの大半を占めます。この一点から、実務上の性質の多くが導けます。

  • 燃料価格リスクが最大の変数:輸入ペレット・PKSは為替と海上運賃の影響を受けます。調達価格等算定委員会の資料でも、コストデータの上昇が確認される場合は価格に反映するという整理が示されており、燃料費の上昇は制度側も認識する構造的な課題です。
  • 設備利用率は高い:燃料さえあれば24時間発電できるため、コスト検証で使われるモデルプラント(未利用材専焼・6,300kW級)では設備利用率87%という想定が置かれています。太陽光(十数%)との違いはここにあり、「量は稼げるが、単価は燃料次第」という電源です。
  • 混焼のコストの読み方:石炭火力への混焼はコスト検証上、CO2対策費を含んだ石炭火力側の構造に数%のバイオマス燃料を上乗せする形で評価されます。専焼の中小プラントとは規模も前提も別物なので、「混焼は安い・専焼は高い」と単純比較しないことが大切です。

電気を買う側から見ると、この構造は「固定価格の長期契約は発電側にリスクが偏る」ことを意味します。非FITのバイオマスPPAでは、燃料価格に連動する価格条項や、バイオマス比率の維持義務をどう設計するかが交渉の中心になります。

企業が使う側から見た論点

バイオマス由来の電力・熱を使う企業にとって、確認すべき点は次のとおりです。

  • ①環境価値は自動的についてこない:FIT電気の非化石価値は再エネ賦課金の負担者に帰属します。自社の再エネ調達として計上するには、FIT非化石証書(トラッキング付)などの取得が必要です。2026年度以降に新規の大型案件がFIT・FIPの対象外になることで、非FIT案件との直接契約では環境価値を移転できる一方、価格は支援なしの水準になります。この分岐が最初の検討点です。
  • ②開示上の扱い:バイオマス燃焼由来のCO2は、GHGプロトコルではスコープの内訳に含めず別記する扱いです。RE100はバイオマスを再エネとして認めますが燃料の持続可能性を求めます。混焼電力の場合はバイオマス比率に応じた按分が論点になります。カーボンフットプリントの算定でも、燃料のライフサイクル排出をどう扱うかが問われます。
  • ③燃料調達リスクの分担:燃料費が発電コストの大半を占める電源なので、価格を固定した長期契約は事業者側にリスクが偏ります。燃料価格連動条項、燃料切替時の扱い、バイオマス比率の維持といった条件が交渉論点になります。
  • ④サプライチェーンの合法性:輸入燃料はクリーンウッド法の合法性確認と持続可能性証明の枠組みに入りました。EUDRのような森林由来リスクの規制と論点が重なるため、調達デューデリジェンスの一部として扱うのが実務的です。
  • ⑤2030年代の卒FIT:発電機452基のうち2010年以降に取得されたものが324基(約72%)で、調達期間20年の満了は2030年代に集中します。満了後の電力の引き受け先として、需要家には調達機会が生まれます。

調達デューデリジェンスの手順|「その電気は大丈夫か」を自分で確かめる

バイオマス電力・証書の調達では、燃料の持続可能性への批判が自社に飛び火するリスクがあります。発電所単位で確認する実務手順を示します。

  • ①FIT/FIP認定情報の確認:資源エネルギー庁の事業計画認定情報の公表サイトで、発電所の区分(燃料種別)・出力・認定日を確認できます。どの燃料区分の電源かが出発点です。
  • ②ライフサイクルGHGの開示状況:既認定案件の自主的取組として、事業者ごとのLCA GHG算定・開示が進んでいます。バイオマス持続可能性ワーキンググループの公表資料で参加事業者を確認できます。
  • ③第三者認証の種類:燃料がRSPO・RSB・GGL・ISCC・SBP・MSPO・PEFCなどどの認証で持続可能性を証明しているかを確認します。2026年4月以降は林野庁ガイドラインへの一元化とクリーンウッド法の合法性確認が枠組みに入りました。
  • ④開示への落とし込み:確認した内容は、自社のScope2開示や再エネ調達方針の説明にそのまま使えます。「バイオマスは再エネとして扱うが、燃料の持続可能性を確認したものに限る」という調達方針を明文化している企業もあります。

自社で熱利用を始める実務|ボイラー導入の勘所

発電所を建てなくても、自社工場の熱源を木質ボイラーに切り替えるのは中堅企業でも現実的な選択肢です。国内では1,327事業所が木質バイオマスボイラーを運用しており、業種は製造業(546基)と農業(332基)が中心、用途は暖房618基・木材の乾燥300基・給湯329基と続きます。

検討の勘所は次の4点です。

  • ①熱需要の質:年間を通じて安定した熱需要(乾燥工程・温浴・空調など)があるほど採算が合います。冬だけの暖房需要では稼働率が上がりません。
  • ②燃料の確保:近隣の製材所・チップ工場から安定調達できるか。国産ペレットの生産量は総供給の2.4%しかなく、「国産で」と決めた瞬間に選択肢が細る現実は先に知っておくべきです。
  • ③灰の処理:燃焼灰は多くの場合産業廃棄物としての処理契約が必要です(ボイラー保有事業所の57%が産廃処理を選択)。処理費を含めた燃料コストで比較します。
  • ④算定上の扱い:バイオマス燃料の燃焼CO2は温対法・GHGプロトコルとも化石燃料と別枠の扱いです。重油ボイラーからの転換は、Scope1の削減として開示に直結します。

バイオマス用語ミニ辞典

  • PKS:パーム椰子殻(Palm Kernel Shell)。パーム油生産の副産物で、輸入バイオマス燃料の代表格。持続可能性認証(RSPO・MSPO等)の確認対象です。
  • 木質ペレット:おが屑などを圧縮成形した燃料。ハンドリングしやすく大型発電所の主力燃料。日本の利用量の9割超が輸入です。
  • チップ:木材を破砕した燃料。国産材の主な形態で、含水率の管理が品質の要です。
  • 専焼/混焼:バイオマスだけを燃やすのが専焼、石炭火力などに混ぜて燃やすのが混焼。混焼は既存設備を使えるが削減効果は混焼率分に限られます。
  • 熱電併給(CHP):発電と熱供給を同時に行う方式。国内発電機の約48%が採用。エネルギー効率の本筋です。
  • ライフサイクルGHG:燃料の栽培・加工・輸送・発電までを通した温室効果ガス排出。FIT/FIPでは化石燃料比50%または70%削減が求められます。
  • バイオマス比率:廃棄物発電や混焼で、燃料のうち生物由来分の割合。この割合分だけが再エネとして扱われます。
  • 卒FIT:FITの調達期間(バイオマスは20年)が満了すること。2010年代の認定ラッシュ分が2030年代に順次満了します。

まとめ

  • バイオマス発電のFIT・FIP認定量は715.8万kW(2026年3月末)。FIT前導入量を含めると1,070万kWで2030年ミックスの800万kWを超過している。
  • 「排出ゼロ」の前提には、時間のズレ・輸送加工の排出・森林への影響という論点があり、ライフサイクルGHG基準(50%/70%削減)が歯止めになっている。2031年度以降の水準は検討中。
  • 一般木材等1万kW以上と液体燃料は2026年度以降、新規認定の対象外。2027年度は支援継続を基本としつつ、コスト上昇の反映もあり得る方向。
  • 2026年4月に輸入木質バイオマスの持続可能性証明が林野庁ガイドラインへ一元化され、クリーンウッド法の合法性確認も求められるようになった。
  • 使う側の要点は環境価値は証書か非FIT契約で確保する/開示上は別記・按分/燃料リスクの分担/合法性確認/2030年代の卒FITの5点。

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出典・参考資料(一次情報)

※経済産業省・資源エネルギー庁のページは自動取得が制限される場合があります。ブラウザでご覧ください。

調達価格等算定委員会|2026年度以降の調達価格等に関する意見(2026年2月5日)林野庁|発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン経済産業省|バイオマス持続可能性ワーキンググループ資源エネルギー庁|買取価格・期間等農林水産省|木質バイオマスエネルギー利用動向調査(e-Stat)

よくある質問(FAQ)

Q. バイオマス発電はなぜ「カーボンニュートラル」と言われるのですか?

A. 植物が成長する過程で大気中のCO2を吸収しており、燃焼で放出されるのはその吸収分だという考え方に立つためです。ただし再吸収までに数十年かかる点、燃料の輸送・加工で化石燃料を使う点、森林への影響という論点があり、制度上はライフサイクルGHG基準(化石燃料比50%または70%削減)で歯止めをかけています。

Q. 2026年度から何が変わったのですか?

A. 一般木材等のうち1万kW以上の区分と液体燃料が、FIT・FIPの新規認定の対象外になりました。輸入燃料に依存した大型案件を制度で支えることを止める方向です。あわせて2026年4月から、輸入木質バイオマスの持続可能性の証明方法が林野庁のガイドラインに一元化され、クリーンウッド法にもとづく合法性が確認された燃料の使用が求められるようになりました。

Q. 自社の再エネ調達としてバイオマス電力を使えますか?

A. 使えますが、環境価値の扱いに注意が必要です。FIT電気の非化石価値は再エネ賦課金の負担者に帰属するため、自社の再エネとして計上するにはFIT非化石証書(トラッキング付)などの取得が必要です。RE100はバイオマスを再エネとして認めますが燃料の持続可能性を求めており、混焼電力ではバイオマス比率に応じた按分も論点になります。

Q. ごみ焼却発電(廃棄物発電)も再エネですか?

A. 燃やしたごみのうち生物由来の割合(バイオマス比率)の分だけが再エネとして扱われます。ごみには化石由来のプラスチック等が混ざるため、全量が再エネになるわけではありません。清掃工場由来の電力を調達する場合は、再エネとしてカウントできる割合を契約前に確認してください。

Q. 発電ではなく自社工場の熱源として使えますか?

A. 使えます。国内では1,300超の事業所が木質バイオマスボイラーを運用しており、木材乾燥・暖房・給湯が主用途です。重油ボイラーからの転換はScope1削減として開示に直結します。検討時は、年間を通じた熱需要・近隣からの燃料確保・灰の処理費の3点を先に確認するのが実務的です。

Q. 2030年代の「卒FIT」は電気を買う側にどう関係しますか?

A. 国内の発電機の約72%がFIT開始後の取得で、20年の調達期間満了が2030年代に集中します。満了後の発電所は新しい売電先を探すため、法人需要家にとっては相対契約(PPA)でバイオマス電力を調達できる機会が増えると見込まれます。燃料の持続可能性の確認と、燃料費連動の価格設計が交渉の要点になります。

最終更新日:2026年8月27日

この記事の著者

greenote編集部

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