企業の総排出量の8〜9割を占めることもあるScope3。基礎から、算定とデータ収集、取引先との協働、削減、開示・評価、業種別の論点まで、記事21本で体系的にたどれます。
算定から開示まで、進捗にあわせて読み進められます
まず基礎を知る
4本
Scope1・2との関係と、15カテゴリという枠組みを押さえます。
算定する
5本
実務の中心です。原単位の選び方とデータの取り方で、結果が大きく変わります。
取引先を巻き込む
4本
Scope3は自社だけでは減りません。依頼の仕方が結果を左右します。
削減する
4本
算定した数字を動かす段階です。カテゴリごとに打ち手が違います。
開示・評価
4本
算定結果をどこに、どう書くか。評価機関からどう見られるかも含めて確認します。
業種別の論点
3本
業種によってScope3の重心は変わります。代表的なケースを取り上げます。
Scope3の算定でつまずきやすいところ
15カテゴリすべてを算定しないといけませんか?
該当しないカテゴリは「該当なし」と整理すれば足ります。重要なのは網羅性の主張ではなく、自社にとって影響の大きいカテゴリを特定し、そこから精度を上げていくことです。まずは全カテゴリを概算し、上位数カテゴリに手をかける順序が実務的です。
取引先がデータを出してくれません。どうすればよいですか?
最初から一次データを求めないことです。当面は業界平均の原単位で概算し、影響の大きい取引先から順に個別の実データへ切り替えます。依頼する側が算定方法とフォーマットを用意し、相手の負担を小さくすることが実際には最も効きます。
Scope3の数字は毎年変わってしまいます。問題ないですか?
算定方法や原単位を変えた場合は、その旨と影響を注記すれば問題ありません。重要なのは、比較可能性が損なわれるときに理由を説明できることです。基準年を定め、算定方法を変えたときは基準年の数値も遡って修正する運用が一般的です。
Scope3を減らすと、自社の努力として評価されますか?
評価されます。ただし自社の直接的な削減(Scope1・2)とは区別して示すことが求められます。取引先の切り替えによる見かけの減少と、実際の排出削減は意味が違うため、要因を分けて説明できるようにしておくと信頼性が高まります。