「2050年までにカーボンニュートラルを目指します」——いまや多くの企業がこうした目標を掲げています。
でも、ふと疑問に思いませんか。「その目標、本当に十分なの?」と。
この問いに、科学の視点で答えを出すのがSBT(科学的根拠に基づく目標)です。本記事では、SBTの基本と、なぜ企業がこぞって取得を目指すのかを、わかりやすく解説します。

SBTとは
SBT(Science Based Targets)とは、パリ協定が掲げる「世界の気温上昇を1.5℃に抑える」という目標と整合した、温室効果ガス削減目標のことです。
企業が独自に「なんとなく」決めた目標ではなく、科学が示す『必要な削減量』から逆算して設定するのが特徴です。国際的なイニシアチブ「SBTi」が、その目標が基準を満たしているかを認定します。
なぜ、こぞって取得を目指すのか
理由はシンプルです。「説得力」が段違いだからです。
自社で決めた目標は「本当に達成する気があるのか」と疑われがちですが、第三者が科学的基準で認定した目標なら、投資家や取引先からの信頼を得やすくなります。
とくに、ESG投資の広がりや、CDPなどの評価機関でも、SBTの取得は高く評価される要素のひとつとされています。
認定までの大まかな流れ
一般的には、次のようなステップで進みます。
- コミット:SBT設定に取り組むことを表明する。
- 目標設定:自社の排出量(Scope1・2・3)を把握し、基準に沿った削減目標を立てる。
- 提出・認定:目標をSBTiに提出し、審査を経て認定を受ける。
- 開示・実行:目標を公表し、毎年の進捗を開示しながら削減を進める。
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企業にとってのメリットと留意点
メリットは、信頼の獲得だけではありません。削減目標を「逆算」で考えることで、自社の脱炭素ロードマップが具体的になります。
一方で、注意したい点もあります。Scope3まで含めると対象が広く、データ収集には相応の体制が必要です。目標を掲げて終わりにせず、実行と開示を続けられるかが問われます。
まとめ
SBTは、「科学が求める削減量」から逆算した、説得力のある気候目標です。第三者の認定を受けることで、投資家や取引先からの信頼につながります。
大切なのは、認定そのものより、その先の「実行と継続」です。まずは自社の排出量を正しく把握することから始めてみましょう。
greenoteでは、脱炭素・気候目標・開示の実務に役立つ情報を発信しています。ご相談はお気軽にどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q. SBTとは何ですか?
A. パリ協定の1.5℃目標と整合した、科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標です。国際イニシアチブ「SBTi」が、その目標が基準を満たすかを認定します。
Q. SBTを取得するメリットは何ですか?
A. 第三者が科学的基準で認定した目標のため、投資家や取引先からの信頼を得やすくなります。CDPなどの評価でも高く評価される要素とされています。
Q. SBTの取得は何から始めればよいですか?
A. まず自社の排出量(Scope1・2・3)を把握することが出発点です。その後、基準に沿った目標設定、SBTiへの提出・認定、開示と実行へと段階的に進めます。